第2回 税法判例研究会開催のお知らせ ~入門者にも分かる「判決文検討」編~

研究部

 up2024年09月29日

皆さま、こんにちは。東京青税研究部では租税判例百選[第7版]に掲載されている判例など、実務上特に重要性の高いテーマを選定し研究会を行っており、今回は今年度の第2回目になります。

今回は「必要経費」の意義に関連する判例を検討します。所得税法37条は必要経費に算入すべき金額について「総収入金額に係る売上原価その他当該総収入金額を得るため直接に要した費用の額及びその年における販売費、一般管理費その他これらの所得を生ずべき業務について生じた費用(…略…)の額とする。」と定めています。

日    時:令和6年11月12日(火)18:30~21:00
場    所:東京税理士会館
チューター: 余郷 太一 会員(青山学院大学大学院法学研究科講師)
オブザーバー:小池 幸造 会員(元静岡大学教授、元全国青税会長)
対    象:会員・準会員
参  加  費:500円(資料代)新合格者は無料 継続
申    込:不 要
テ ー マ:一般対応の「必要経費」該当性の検討
~仙台弁護士会事件(東京高裁平成24年9月19日判決)を参考に~

今回の内容

原価については「直接」性が求められていますが、費用については「直接」という文言はありません。平成24年9月19日判決はその点を確認した画期的な判決でした。しかし、それ以前のものは「直接」性を要求し、その後の判決(例えば、弁護士ロータリークラブ会費事件(東京高判令和元年5月22日))でも「直接」性が要求されました。裁判所の法解釈がどのように行なわれたのかを分析し、どのようなあてはめがなされるべきかを検討します。

本件は、多様化する個人事業の「必要経費」の意義を考えることはもちろん、税法判例の読み込み方を考えるうえでも大変重要な回となります。多くの会員の皆様のご参加をお待ちしております。

Q  税法判例研究会では何を勉強するの?
A  民法の理解、税法の理解、具体的事例についての判決等を解説し、納税者の立場から税理士実務に生かせることを目的に勉強していきます。
Q  どのような進め方で勉強するの?
A  争点はどこにあるのか、どういった事実や主張・論理が敗訴(勝訴)につながったのか、納税者が勝つためにはどういった 事実や主張・論理が必要だったのかといった実務に直結させた検討を中心に行います。
Q  現実の税務調査にも活かせるの?
A  課税庁の主張のしかたを検討することで、ある事実や会計処理が税務調査等で争点となった場合に、納税者の代理人として主張をする際に活かせます。
Q  事前の予習は必要なの?
A  事前の予習が無くても事例を検討することができるよう、まずは事実をありのままに把握することから始め、その上で税法に規定された要件をあてはめて結論を導けるようトレーニングしていきます。筆記用具だけ持ってご参加ください!!

※本研究会は既定の人数を満たした場合、認定研修として東京税理士会に申請致します。
※感染症等の蔓延及び荒天等により、急遽開催を中止又は延期させて頂く場合がございます。最終的な開催の可否はHP又はメーリングリスト(t-az)にてお知らせ致しますので、各自ご確認をお願い致します。体調が優れない場合は、参加をご遠慮下さいますようお願いいたします。

開催日  2024/11/12